IELTSのリスニングスコアがなかなか上がらない。もう留学まで時間があまりないのに!
という方は、大学・大学院留学を控えている方に多いのではないでしょうか?
IELTSのリスニングセクションというのは、基本的に穴埋め(書き取り)か多肢選択式という出題形式なのですが、TOEICに慣れている人・ディクテーションに慣れてない人にとっては、スコアを上げづらいですよね。
そこで今回は、リスニングスコアを 2か月で5.5→8.0 まで上げた私の経験から、
- IELTSリスニングで大事なテクニック・ポイントを知りたい
- IELTSリスニングスコアを短期間で最大化したい
という方向けに記事を書いてみました。
全体としての作戦はこちら「2ヶ月でIELTS 6.5 に到達する勉強法 ! 大学院留学最低条件」を参考にしてみてください。
本記事を読んだ後には、IELTSリスニング問題を解答する上で大事な3つのポイントとその実践方法が分かります。
それでは見ていきましょう!
IELTS リスニングで間違えてもいい問題数を確認
まず、リスニングセクションで狙っているスコアはどれくらいでしょうか?
私の場合、大学院留学に向けてのスコアだったため、リスニングは最低でも 6.0、できれば 7.5 以上ほしいセクション(点数稼ぎたいセクション)でした。
ターゲットスコアごとに計算してみると、こんなふうに意外と誤答しても大丈夫な数があることが分かります。
6.0 ー> 正答数23-25 つまり 15-17個間違えてもいい
6.5 ー> 正答数26-29 つまり 11-14個間違えてもいい
7.0 ー> 正答数30-31 つまり 9-10個間違えてもいい
7.5 ー> 正答数32-34 つまり 6-8個間違えてもいい
リスニングで最低6.0必要な場合、15問も間違えて大丈夫なんです。
つまり、4セクションあるリスニングで、1セクション10問につき3.75個間違えても、まだ最低ターゲットスコアは狙えるんです。
よくあるのが、リスニング序盤でつまづいてしまい、もうだめだーと焦って後半どんどん崩れていってしまうパターンです。
でも実際は、聞き取れなかった箇所・自信のない箇所が1セクションで複数あってもいいんです。
許容される誤答数が分かると、意外と完璧に解答しなくていいことが分かります。あやふやな問題があってもすぐにプレッシャーに感じる必要はないんです。
IELTS リスニング問題解答の3つの大事なポイント
私は短期間で仕上げたかったので、要所のみをおさえて「今ある英語力・リスニング力で得点を最大化するために大事なテクニック・ポイント」を意識して練習しました。それらをご紹介します!
先読みでキーワードを短期的に記憶
TOEICでもそうですが、IELTSのリスニングでも問題文の先読みが大事です。
IELTSにはパートごとに30秒の解答書き写し時間があるので、その時間を次の問題文の先読みに使っていきます。
が!大事なのは「先読みをする」という行為ではなく、「先読みして見つけたキーワードを短期的に記憶しておく」ということなのです。
問題文や選択肢の先読みをしてみたものの、文をさらっただけで全然頭に入ってこなかった、なんてことありませんか?私は意識していないと結構ありました。
そのためには、先読みの際に強弱をつけてキーワードを頭に残すよう意識していきます。具体的に見ていきましょう。
穴埋め形式問題
たとえば、リスニングのセクション1にはこういうフォームやメモを完成させる問題形式が多いですよね。
この問題を、私の場合はこんな風に先読みの際に濃淡をつけてトリガーにしたいキーワードを少しの間記憶しておくようにします。
まず、上で青くなっている個所は前提条件なので必ずさらいます。パートによってワード数が違うので必ずチェックを入れます。
そして、本文・各項目をさらっていきます。
その先読みの際、キーワードやトリガーワードを見つけたら頭に意識的に入れていきます。ここでいうトリガーワードというのは、「音源からこの言葉(や同じ意味の言葉)が聞こえたら、全意識を集中させる」トリガーという意味で使っています。このサンプル問題の場合、濃い赤の部分です。(薄い赤は弱めに意識しておきたい部分)
例えば、住所の項目で「41(fourty one)」という言葉が聞こえたら、次の瞬間に答えとなる言葉が聞こえる可能性が高いはずです。
さらに、先読みの際にできるだけ答えの予想を立てておくのも大事です。
Rent の項目を見てみると、すでに含まれている費用はだいたい出てるなあ、ないのはインターネットや Wifiくらいかな?という予想ができます。Include の対義語の Exclude も表現として使われそう、みたいなことも考えられます。住所や固有名詞のところでは、スペル書き取り問題かな?と意識しておきます。Inspectionの項目では、頻度が入りそうだな、曜日・月とかかなと考えておきます。
こういう風に、特に穴埋め問題では、
- 先読みで拾ったキーワードを短期的に頭で意識する
- 先読みと常識で答えのジャンルや選択肢を狭める
ことが点数を最大にする上で重要になってきます。
多肢選択式問題
それでは、多肢選択式の場合も見てみましょう。
穴埋めの時と同じように、まず青い部分で解答の前提条件を確認します。(今回は3ワード以上です)
さらに、スキミングする際に問題文のコアとなりそうなキーワードを濃淡をつけて頭に入れておきます。
そして、実際にリスニングが始まり音源からトリガーキーワードである demographic や gender が聞こえてきたら、そろそろ答えが来る!という心構えができます。
上記の例ではちょっと分析的になってしまいましたが、実際はリスニング問題の練習を重ねると、キーワード・トリガーワードの取り方も含め習慣としてできるようになっていくことだと思うので、意識しながら練習を積むのが大事です。
スペル・数字書き取りは必ず克服
特にパート1で必ずと言っていいほど出題されるのが、スペル・数字の書き取り問題です。
よくあるのは、こういう感じの項目ですよね。
- 電話番号
- 住所(ストリートやサバーブ名)
- メールアドレス
- 照会番号(レファレンスナンバー)
- 固有名詞(人や建物の名前など)
これは、同じ文字を重ねるときの「ダブルエス(=SS)」や数字のゼロを指す「オゥ(0)」などをはじめとした、読み方を「知る」とともに、スペル読み上げのスピードについていけるように練習するのみです。
私は超苦手でした。読み上げられたアルファベットの発音をすぐに脳内で対応させられなかったんですよね….。出ることがほぼ分かっている問題タイプだったので、練習しないという選択肢はなかったです。
Youtube でも IELTS LISTENING SPELLING で検索するとたくさん動画が出てくるので、公式問題集を終えてしまった場合の練習教材もたくさんあります。
接続詞・接続副詞後の内容に注意
特に、反意を表す接続詞・接続副詞が出てきたらその後の内容をしっかり集中して聞きます。
- But
- However
- While
- Yet
- Nevertheless
などが文中で出てきたら、次の文節で答えに関連する重要な内容が含まれていることが多いです。
例えば、多肢選択式のこのサンプルを見てみます。
スピーカーが、「People tend to think that 〇〇 is making SNS in Australia difficult … 」のように言ったとき、じゃあ空欄3と4は、〇〇が答えかなと思いますよね。でも、次の瞬間「but the truth is that △△」という本当の答えが続くことも結構あるんです。
一番注意したいのは文意がひっくり返ってしまう反意接続詞ですが、もちろん他の (and, furthermore, therefore など)接続詞も意識できるとベストだと思います。
すべてのポイントをまとめると
- 先読みでキーワードを短期的に記憶
- スペル・数字書き取りは出るのが分かっているので必ず克服
- 接続詞・接続副詞後(特に反意接続)の内容に注意
この3つが、私が考える「IELTSリスニングでスコアを自分の能力の範囲内で最大限とるためおさえるべきポイント」です。
本番でテクニックを実践できるように練習
上記はあくまで重要なポイントで、本番で実践するには練習量が大事になります。おすすめの練習教材は、公式問題集のリスニングセクションとYoutubeです。
ケンブリッジ公式問題集 オーディオ付き 14・15・16
オーディオつきを選ぶようにしてみてください。
文の構成を把握するためにも、聞き取り切れなかった問題はスクリプトを見て「どういう風に発音されるのか、知らない語彙は含まれているか」等確認しながら答え合わせ・復習していきます。
2022年2月時点での最新版は16だと思うのですが、
新しいものから順に3冊(16・15・14)は準備して2-3回繰り返し解きます。
The IELTS Listening Test (YouTube)
こちらのチャンネルがおすすめです。
最新のリスニング問題を掲載していて、問題量も豊富にあるのでテクニックの実践・練習するのに便利です!
上記の公式問題集を反復しきったら、ここで練習量をこなしていきます。
※ただし、公式(ケンブリッジ)が運営しているチャンネルではないので、掲載されている答えは100%正確とは限らず自分で確認する必要もあるので気を付けてください。
公式サイト:The IELTS Listening Test
まとめ
ということで今回は、短期間でIELTSリスニングのスコアを自分の中で最大化するため、おさえるべき3つのポイントを紹介してみました。
ポイントを再度まとめると以下の通りです。
- 先読みは濃淡をつける。キーワードを短期的に頭に入れることが目的
- スペル・数字書き取り問題はほぼ避けられないので必ず練習
- 接続詞・接続副詞の後の内容に全神経を集中
短期間でIELTSリスニングのスコアを上げようとすると、英語の総合力をあげることがもちろん一番大事ではあるのですが、要所をおさえ、スコアを最大化するテクニックを駆使することも不可欠になります。
今回の記事が少しでも参考になれば嬉しいです。
それでは!