こんにちは、Jennyです。
日本で留学の準備をしてるときにすっごく不安だったことがあります。それは、
超文系なんだけどITの大学院をサバイブできるの?
ということです!!
入学が決まってから大学のシラバスを見てみると全部専門的なことが書いてあって、単位落としたらどうしようって心配していました。
日本だと情報科学系の大学院に行く人って、ザ・理系のイメージがあったので。。
そこで今回の記事では、以下の疑問を解消していきたいと思います。
- オーストラリアの大学院の授業カリキュラム・構成は?
- 課題とテストが成績に占める割合はどれくらい?
- ITを専攻した場合の”実際の”課題はどんなレベル感?
オーストラリア大学院の授業カリキュラム
オーストラリアの大学院では通常1学期中に4科目勉強します。
これを知ったとき日本で大学生を経験した身からすると、少ないなあ授業料高いのに絶対暇やろうなあと思っていました。
が!
こちらの大学では1科目につき、週に1回講義(1~2時間)とチュートリアル(1~3時間)がセットであります。平均して(講義2時間+チュートリアル2時間)× 4科目 = 16時間/週 という感じです。
ちなみにチュートリアルは、講義で学んだことを踏まえて小さなグループに分かれてディスカッションしたり、実際にコードを書いてみたり、講義よりももっと実践的なことをする時間です。
でこれに加えてすべての科目の自習+課題に取り組む時間を考慮すると4科目がちょうどいい、というかぎりぎりやれる範囲って感じでした。
この、講義+チュートリアルの1週間セットが13週続いて1学期間になります。
何で成績が決まるか
日本の大学のときって、特に文系は期末テスト一発勝負が多くなかったですか?
もしくはレポートかエッセイ。しかもそのほとんどが個人課題だったように記憶しています。
こちらでは、期末テスト一発で成績が決まるということはほぼなく、
学期中に分散して3~4回課題が出され、その累計点数で最終評価が決まる感じです。
で、ITの学部のパターンで多いのは、
プログラミング・レポート課題その1(20%)+ プログラミング・レポート課題その2(40%)+ 期末テスト(40%)
あとたまにチュートリアルの時間を使ってのコーディングテスト(1時間でこういうプログラムを書け的な)もありました。
中間・期末テスト以外はグループ課題がほとんどです。
これは助けられることも本当に多いのですが、やっかいな人とチームを組んでしまうとむしろ一人でやりたかった。。と泣かされることも多々です。
パソコンが先週だけ壊れた、家のネットが金土日だけつながらなかった、コードが壊れていて私のPCでは動かない等々を提出日当日におっしゃる方々もいらっしゃいます…!
グループ選びは慎重に、よく知ってる友達とか目指す成績のレベルが同じくらいの子を探すのがよいです。
単純に英語でのコミュニケーションのいい経験にもなりましたね。
IT学部のグループ課題
テクニカル系の科目
Artificial Intelligence という科目を取っていました。
QUTの場合コンピュータサイエンス専攻なら必須科目です。
機械学習とか人工知能を勉強します。
気になるグループ課題のひとつ(成績比重30~40%位)は、こんな感じです。
- 画像認識の分野でシャムネットワークというのがあります
- これは二つの画像を比べて類似度を計算するCNNです
- 手書き数字のデータがあるから、それが同じ数字か類似度で判断してほしいです
- だからシャムネットワークをPythonで組み立ててください
- 実験を繰り返して最適なパラメータと最適なトレーニングシナリオを出してください
一見すっごく無理なんですがなんとかなります。
こういう課題の場合は、できれば4週間くらい前から取り組み始めます(理想)。
で、わからないところはチューターに都度確認。
優しいチューターだと結構細かいところ・直した方がいいコードまで教えてくれます。
本当に仕事と一緒で、荒い案の状態で早めに方向性を確認しておくのが大事です。
あと単純にチュートリアルには毎回出てたくさん質問、でチューターと仲良くなって名前を顔を一致させておくのもいいです。
科目によりますが、チューターが課題の採点をすることも多いのです。採点のとき、よく知ってるやる気あふれる子と認識されてるか、全く存在を認識されてない子か、どっちが印象がいいかって話ですね。
この課題をやってるときは、とあるチームメンバーがミーティングに来ない・返事しない・やるよと言ってた担当個所やってないなどなど、グループワークあるあるがありすぎる状態だったので、結構つらかったです。。
最終的には、実際のコードと実験結果をまとめたレポート(大体2000ワードくらい)を提出します。
一部抜粋するとこんな感じです。
AI科目の課題・自習に使った教材はこちらの記事で紹介しています。
デザイン系の科目
Design Thinking という科目のグループ課題は、デザイン思考でアプリデザインをしてみようってものでした。
これはメンバーに恵まれてたこともあり楽しかったです!
グループ課題の内容は、
- 日常の中から困ったことを探してそれを解決するモバイルアプリをデザインしよう
- 紙とペンのデザイン⇒デザインツールを用いて実際にデザイン
- プロセスはデザイン思考で!インタビュー・テストをまわして何度もデザインしなおそう
- プロセスを全部まとめたノート・結果レポート・最終デザイン・最終プレゼンしてね
確か成績の50%くらい占めた気がします。
最終的には、InVisionというデザインツールを使ってこんなのをデザインしました。
冷蔵庫の中の食べ物の賞味期限を管理するモバイルアプリです!
みんな初めてだったのに結構かわいく仕上がってます…!!
文系でも大丈夫?
私は大丈夫だと思います。理由は以下の通り。
オーストラリア大学院のIT学部はIT学部出身者を必ずしも前提としていない
印象では、半分以上の子がIT系以外の学部出身でした。
マーケティング・会計・経済・ゲーミング・薬学までいろんな学部出身の子がいます。なので自分だけ置いてけぼりってことはまずないです。1年目の授業は特に、基礎的なところから教えてくれます。
2年目からは結構難易度が高くなるので、本当に授業の内容を理解したければ自習して足りない知識やバックグラウンドを埋めたりする必要はあります。
科目を”パス”するのはそんなに難しくない
大学によりますが、QUTの場合、パス=50%が合格最低ラインです。
成績1~7段階まであり、4以上がパス=合格です。
7をとるなら全部の課題気を抜けないんですが、パスすること自体はまじめに授業・チュートリアルに取り組めばそんなに難しくありません。
QUTのIT学部の場合ほとんどが留学生ということもあり、レポートの採点もほかの文系学部よりも少し緩めなのかなあという印象です。あくまで私の感覚ですが。
文系の強みプレゼン・エクセルスキルが意外と生かせる
グループ課題でデータ集計する際普通にエクセルをさばいたところ「Jennyは東大出身なの?」と言われました(笑)
プレゼンの機会も結構あるので、構成の仕方・パワポのノウハウ・デリバリースキルがあると便利です。
日本の平社員スキルは意外と重宝します!
まとめ
もちろん留学準備期間中に余裕があったらプログラミングの勉強・数学の復習とかしといた方がいいと思います。
でも、文系だからというだけで落ちこぼれちゃうということはないですし、頑張れば好成績も全然狙えます。
グループ課題もいろんなドラマありますが、振り返ってみるとうん、いい経験になったといえます…!
もしもですが興味があるなら、ど文系出身だからと言って大学院IT留学の選択肢を捨てないで見てください。
他科目が気になる場合は、以下の記事で私が履修した全科目を紹介していますのでご参考ください。
それでは!